【連載第4回】やる気を育てる! 効果的な声かけの方法

―やる気が育つ声かけ・やる気がなくなる声かけ―
子どもは大人の声かけを「評価」ではなく、「自分へのメッセージ」として受け取っています。

そのため、同じ場面でも言い方ひとつで「やってみたい!」と前へ進めることもあれば、「どうせできない…」と思ってしまうこともあります。
今回は、日常ですぐ使える“やる気を育てる声かけ”と、“気づかないうちにやる気をなくす声かけ”を紹介します。

やる気を育てる言葉
子どもが新しいことに挑戦するとき、結果よりも「プロセス」に目を向ける声かけが自己肯定感や“やればできる”という気持ち=自己効力感を育てます。

・「やってみようか」
 始めやすい雰囲気をつくる言葉です。
・「ここまでできたね」
 できた部分を見つけることで、「次も頑張ろう」という前向きな気持ちが生まれます。
・「さっきより上手になってるね」
 他人と比べるのではなく、“昨日の自分”との比較がポイントです。
・「どうやってここまで、できたの?」
 本人の努力や工夫を振り返らせることで、成功体験を整理し、次につながります。
・「自分で選んでいいよ」
 選択の自由は責任感と主体性を育てます。多数の中からだと迷う場合は、2択から始めると
 いいでしょう。

 これらの言葉は、結果がどうであれ「あなたの頑張りを見ているよ」というメッセージになります。

やる気をなくす言葉
普段無意識に使ってしまう言葉の中には、子どものやる気を低下させるものもあります。
・「なんでできないの?」
 責められた感覚になり、「できない自分」に注目してしまいます。
・「早くしなさい!」
 急かし続けると、焦りが習慣化し、やる気よりも不安が強くなります。
・「もういい!」
 関係の扉が閉じられた感覚になり、「挑戦=嫌な経験」「何をしても否定される」になってしまいます。
・「〇〇ちゃんはできるよ」
 比較は一瞬やる気に見えることがありますが、長期的には劣等感に変わります。
・「できて当たり前でしょ」
 努力が認められない経験は、次への行動を止めてしまいます。

言葉は評価ではなく「認めること」
多くの保護者が「褒めることが大切」と思っていますが、実は大切なのは評価ではなく、事実を認めることです。
すごい!よりも「すごいね!できたね!」

「頑張ったね」よりも「頑張ってたね。見てたよ。」(承認)
この違いが、子どもの承認欲求を満たし自己肯定感から自信つながります。

子どもたちだけではなく、大人同士のコミュニケーションでも同じことが言えると思います。
例えば上司や同僚、パートナーから言われて「やる気が出る言葉」「やる気をなくす言葉」を想像し、子どもの立場に立って考えてみると理解が深まるかもしれません。

最後に・・・
子育ては100点を目指すものではありません。

完璧な声かけより、少し意識できる日が増えることが大切です。
できたこと、努力したこと、小さな成長を一緒に喜びながら、

子どもたちが「やってみたい!」と自分から動き出す力を育てていきたいですね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ぽかぽかステップこ・と・ばの児童発達支援管理責任者。
発達支援の方法や専門知識をお届けします。

ただいま一緒に働いてくれる仲間を大募集中です!

目次